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探究を知る

身近な「なぜ?」から、人に聞き、調べ、つくって試す。その経験から、自分の考えを少しずつ更新していく。QuestEdが考える探究を紹介します。

社会と往復する探究。

探究の出発点は、大きな社会課題でなくてもかまいません。「どうしてこうなっているんだろう」「もっと使いやすくできないかな」。自分と身の回りの世界との間にある、小さな違和感や関心を大切にします。

そこから人に会い、確かめ、考えたことを試してみる。予想との違いに気づいたら、問いや考え方を見直す。QuestEdでは、この行き来を「社会と往復する探究」と呼んでいます。

調べた知識が、自分の見方や次の行動にどうつながるか。発表までの過程にも、その先にも、学びがあります。

問いを持って、確かめにいく。

次の流れは、進め方の一例です。順番どおりに終える必要はありません。調べ直したり、人にもう一度聞いたりしながら、行き来します。

  1. 気になることを見つける

    「なぜだろう」「少し不便かも」。自分の経験や、身近な人の困りごとから問いを考えます。

  2. 人に聞き、現場を見る

    資料を調べることと、実際の場に出ることを行き来します。自分の思い込みと相手の実感の違いも手がかりです。

  3. 仮説を立てる

    集めた情報を整理し、「こういう理由では?」「こうすれば変わるかも」と、自分なりの見通しを持ちます。

  4. つくって、小さく試す

    模型や紙の見本、伝え方の工夫など、確かめたいことに合う形にします。相手に試してもらい、反応を見ます。

  5. グループで考え深める

    違う見方や予想と異なる結果を持ち寄り、根拠を確かめます。うまくいかなかった理由も、次の工夫につなげます。

  6. 振り返り、問いを更新する

    何が分かり、考えがどう変わったかを言葉にします。問いや方法を見直し、次に確かめたいことへ進みます。

観察や実験、資料の読み比べも、大切な確かめ方です。作品づくりや社会への提案を、すべての探究のゴールにする必要はありません。

「使いにくいかも」から、
問いが変わる。

図書室を題材に、使う人の声から問いを見直す流れを考えます。

図書室で生徒が紙の棚案内を試作し、友だちが本を探す様子や感想を記録するイラスト
使う人に聞き、案内を試して見直す。

最初の問い

「図書室を使う人を増やすには?」。まずは、宣伝のポスターをつくろうと考えました。

聞いて、見えてきたこと

友だちに聞くと、「読みたい本がどこにあるか分からない」という声が。問いが「初めて来た人も、本を見つけやすくするには?」に変わります。

小さく試して、見直す

先生や図書室の担当者と相談し、棚の案内を紙で試作。友だちに使ってもらい、迷った場所や感想をもとに案内を直します。何が役立ったのかを振り返り、次に試すことを考えます。

考えが変わった道筋を残す。

成果物に加えて、途中の迷いや判断も振り返ります。予想どおりにいかなかったときは、その理由を確かめる時間をつくります。授業の目標に合わせて、例えばこんな問いを使えます。

問いの変化

初めと今では、何を知りたいと思っている?

考えを変えた根拠

どの資料や人の言葉、試した結果が手がかりになった?

次の判断

次は何を、どんな方法で確かめたい?

AIとの対話を、次の確かめ方へ。

AIは、問いを整理したり、別の見方を考えたりする相手になります。出てきた答えは資料や観察、人の話と照らし合わせます。「本当にそうかな?」を持って現場に戻ることで、対話を自分の探究につなげます。

自分の気づきを、
誰かに役立つ工夫へ。

困っている人の話を聞き、アイデアを形にして、反応から学ぶ。QuestEdは、探究とアントレプレナーシップ教育を、こうした共通の過程でつながる学びとして考えています。

起業に限らず、学校や地域を少しよくする工夫も、その入り口です。学年や経験に合わせた小さな挑戦を通して、「自分にも働きかけられる」という感覚を育てたいと考えています。

QuestEdが大切にすること

背景となる考え方・参考資料

文部科学省は、探究を実社会・実生活の問いから情報収集、整理・分析、表現へ進む学習活動と説明しています。また、アントレプレナーシップ教育では、課題への挑戦や他者との協働を通じて、新しい価値を生み出す力を育てることを重視しています。上で紹介した進め方は、これらを踏まえたQuestEdの提案です。